つかこうへい TRIPLE IMPACT「ロマンス2015」感想レポ

池岡さんと鈴木勝っちゃんのダブル主演舞台。
勝っちゃんは言うに及ばずゴーバスターズで大ファンだし、池岡さんとは『タンブリング』でも共演済み。
これは見にいくしかあるまい!…くらいの動機で観劇したらえらいことになりました。
以下の記事、ネタバレ全開の上にめちゃくちゃ長いです。

▼公演概要
作:つかこうへい
構成演出:中屋敷法仁
出  演:鈴木勝大池岡亮介、杉山圭一、杉ありさ、寺内淳志、柳喬之、山崎彬、岡粼大和
公演期間:平成27年2月17日〜2月22日
会  場:新宿紀伊国屋ホール

▼公式サイト
http://www.rup.co.jp/backnumber/tsukaKouheiTripleImpact.html

▼インタビュー記事
http://sumabo.jp/smartboys/news/2015/02/22/222%E5%8D%83%E7%A7%8B%E6%A5%BD%EF%BC%81%E8%88%9E%E5%8F%B0%E3%80%8E%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%B92015%E3%80%8F%E3%81%A7%E3%82%B2%E3%82%A4%E5%BD%B9%E7%86%B1%E6%BC%94%E4%B8%AD%E3%81%AE%E9%88%B4/

  • 全体の感想

つかこうへいさんの名前を知らない人はいないでしょう。
けれど、私はつか作品を読んだことも、ましてや見たこともなかったです。
知っているのは蒲田行進曲の有名な階段落ちシーンくらい。
そんなイメージでいたものだから、オープニングからの流れは衝撃を受けました。
これ、現代劇じゃないの?サブカルコメディじゃないの?
下手したらそう思ってしまうような導入。イマドキなネタの応酬。恥ずかしげもない「ホモ」の連呼。
でも、物語が進んでいくうちに、とても「コメディ」とは言えなくなりました。
これは、とても美しい「愛の物語」です。

「もう、お別れなんだな。もう、俺はお前に愛されることに、怯えなくてもいいんだね。もう俺は、お前をいとおしく思う気持ちに、恐れなくてもいいんだね」(クライマックスの牛松のセリフより)

このお話には、「シゲル」と「牛松」という二人の青年が登場します。
一言で言えば男同士の恋愛の話だけど、男性同士でなくてはならない必然性はそれほど感じない。
さらに、男同士で恋愛していることの違和感もない。
人と人との関わり合いについて深く考えさせられる物語だと思います。

何がすごいって
「強い絆で結ばれ、時には拳でぶつかりながらオリンピックを目指す若き水泳選手達の物語」
とも
「四畳半一間で同棲する濃厚ホモが愛欲に塗れ、すれ違い破局しそしてやり直すまでの物語」
とも取れるところ(笑)

別れ話をした経験があればわかりやすいけれど
「好きなのに、大切なのに、2人の関係がどんどんがダメになっていく。」
「強固だと思っていた絆が、実は氷のように脆いものだったことに気付いてしまう。」
「少しずつ生じたズレが、もう元には戻れないほど大きいことを、ある瞬間にふと悟る。」
「それでも、痛々しいまでに求めあう」
誰でも持ちうる、そういう感覚。
普遍的な感覚のカケラが、これ以上ないほど丁寧に掬い上げられ、精緻に縫い合わされて表現されます。
コメディを装った極限までシニカルな描写には寒気すらします。

6日間7公演だけの上演で、しかも映像化されないなんて本当に勿体無い!
って思ってしまうけど、客席にいたからこそ感じ取れたものがあったのも事実。
瞬間芸術ってどうしてこうも儚くて残酷で愛おしいんだろうと、思わずにはいられません。
上手なレポはとてもできませんが、備忘録として書いていこうと思います。

  • あらすじ

舞台は第51回和歌山国体、水泳男子1500m自由形
天性の水泳の実力はあるが軽佻浮薄で、多くの男を誘惑したり、練習をサボったりと不真面目なシゲル(鈴木勝大)。
脚のケガの後遺症に苦しみながらも不屈の努力で結果を出し、水泳連盟からも期待されている牛松(池岡亮介)。
2人は出会い、いつしか惹かれあう。
そしてその2人の選手を、それぞれのコーチもまた愛していた。

国体当日、牛松は連盟やコーチの期待を一身に背負い、シゲルと対峙することになる。
最初のリードはシゲル、しかし実力は牛松の方が上。やがて2人は拮抗する。
けれど牛松はシゲルを抜き去ることはせず、ただじっと前を泳ぐシゲルの美しい姿を見つめていた。
牛松は「わざと」負けたのである。
結果、シゲルは優勝。牛松のコーチ百合子は事前の策略により、好きではない男・大石の元に嫁ぐことになる。
シゲルもまた、牛松への恋心を募らせ、2人は同棲生活を送ることになる。

ここまでが大まかな前半のあらすじ。
物語後半は、実に40分間にわたり、シゲルと牛松の2人芝居となります。
シゲルはやがて献身的な牛松を疎ましく思い、怠惰な生活に溺れていました。
壮絶な喧嘩の末、お互いに思いあっているのは確かだと思うのに、2人は別れを選択します。
「コンビネーション」なんて言葉では表現できない、魂のぶつかり合い。圧巻です。
そして物語は意外な結末を迎えます。


※深刻なトーンで書きつづけるともたないので、この辺から通常営業に戻します。


○ホモネタについて
・全編通して、衣装はほぼジャージか海パン。かっちゃんのブリーフ水着がえろい。
・主人公2人はもちろんのこと、登場人物はほとんどホモ。というか、ゲイ?
・勝大→「青木シゲル」。プリケツブリーフ水着ムチムチイケメン。世のゲイ達を骨抜きにしてなり上がって行く魅惑のホモ。
・池岡さん→「花村牛松」。トランクス水着硬派イケメン。でも女々しい。シゲルを一途に思うじめっとしたホモ。名前が至って古風。
・登場人物みんな、ホモであることに葛藤はなさそう、どころかホモホモホモホモ言ってる。たぶん30回以上言ってる(途中で数えるのやめた)
・というか、この記事R15あたり指定しなきゃいけないかもしれない。まかり間違って良い子のお友だちの目に触れるかもしれないところに「半裸の勝大が有象無象の男たちに後ろから抱かれて乳首つままれながら腰振ってた(^o^)/」とか書いていいですか?()
・直接的なシーンはないですが、下ネタ全開のきわどいシーンは数多く。主に、シゲルを狙うモブたち。手つきがやらしい。「俺たちの部屋に来るんだろ?来いよ…来いよ…」「あんなに激しかったじゃないか…」は正直キm………心にこみ上げるものがありました。
・池岡さんがかっちゃんにぶたれて「感じるゥ!いくゥ!」と良い笑顔で叫ぶシーンは心のビデオにしっかり刻まれました。


○オープニング
・客席まで覆ってしまうくらいの厚いスモークを焚いて、ガガ様の曲とサーチライト照明。何が起こるのかと思ったら、ジャージと海パン姿の男たちのダンス競演。……んんん?私なに見に来たんだっけ?と無意味に焦る。
・なぜか赤と黒の…ランジェリー?ボンテージ?姿でメンチきりながら勝大登場。くわえ煙草に火をともす池岡さん。…私なに見に(ry
・これから何が起こるのか、どんな舞台なのか全く予想がつかなくて不安感を駆り立てられる。
・派手!拍手!喝采!と称えらえる勝大を、まぶしげに見つめる池岡さん。
・生まれついてのタレント肌の「シゲル」と、コツコツ地味タイプの「牛松」の対比ということか。
・勝大のムチムチ感と、池岡さんの薄さの対比の妙。
・かっちゃん、すごいきれいなムチムチボディ。どうみても顔も体型も男なのに、オトコのランジェリーなのに、とてもセクシー。わき毛も薄い。脚に絆創膏張ってるときあったけどどうしたんだろう。
・池岡さんは相変わらず、贅肉のない薄くそれでいて引き締まったボディ。そのまま人体模型も務まりそうな筋肉。意外と後ろ姿が逆三角形なんですよあの人。
沙悟浄猪八戒、悟空という謎の人物が出てきて鮎川太陽が「赤い髪か…」とつぶやく、という、知らない人には全くわからないであろうネタをぶっこんでくる。※鮎川さんが最近まで出てた舞台「最遊記歌劇伝」のネタと思われます。ちなみに「最遊記」といえば筆者の青春をかっさらった作品でして(ry


○オカマ先生の独白
・シゲルの恩師・オカマ先生こと、山崎さんの熱演!すんごい迫力のある声、演劇の魂が宿ったような、光をともした瞳。なのに言ってることが、変。
・オカマとして生きることの葛藤、誇り、恐ろしさについて、情熱的に語る。
・「明日入学してくる新入生に、愛とは何かを説くの。ラメのパンツ一丁になって『人を愛することを恐れてはなりません』ってみんなに教えるの」「私、お化粧をして、きれいなドレスをきて、街を歩くの!」「でも、怖いの…怖いの。」
・愛とは何か、生きるとは何か?をまっすぐに語る姿に、なぜだか応援したくなる。この人は純粋な人だ、とわかる。「いつも心に太陽を持って、あなたたちは生きていくのです」と生徒に語る瞳の炯炯とした輝き。
・オカマ先生とシゲルはただならぬ関係にあった様子。勝大がオカマ先生を後ろから激しく抱きしめるがオカマ先生はやんわりと拒否。
・ここから神々しいまでのオカマ先生のターン。
・「シゲル君…私のことぶって」←なぜそうなる!?
・「グッチの鞭よ!」←だからなぜ…
・「鞭でぶって!もっとぶって!もっとグッチ!もっともーっとグッチ!」←最初笑えるけど、あまりの迫力に息を呑む客席。
・鞭で打たれて悶絶しながらも恍惚するオカマ先生。シュール。
・こうしてオカマ先生は生まれ変わったのだった…。←そうとしかまとめられない。

○和歌山国体…そしてシゲルと牛松の恋の始まり
・「波は〜ジェットコースタ〜♪」に合わせて、水着一丁でイケメンたちが踊り狂うナンバー。
・もんのすごいシュールだが、イケメンがやっていることなので許せる。
・勝大がウサギの耳のように手を上でぴょんぴょんさせるとことか「そうか、これが萌か」状態。
・終始真顔の池岡さんと、終始愛想笑いの勝大というキャラクター分けもよくわかるシーンです。
・ダンスが終わると、飛び入りゲストを交えた日替わりネタ合戦。かなりギリギリなネタの応酬。詳しくは別項で。
・男しかいない集団で「タンポンポーン」はアリなのかと小一時間(ry
PENICILLIN「ロマンス」に合わせ、和歌山国体の競技、シゲルと牛松の一瞬にして燃え上がる恋、そして牛松と百合子先生の別れを一気に表現。勢いだけで芝居がぐんぐん進んでいく感じ。曲の疾走感と相まってすごくよかった。
・コースを一心不乱に泳ぐシゲルと牛松。シゲルは前だけを見つめ、牛松はシゲルだけを見つめている、そんな構図。

○二人の同棲生活、そこに割り込むオカマ先生。
・シゲルと牛松が同棲を始めて2年。シゲルは選手生活を続けているが鳴かず飛ばずアトランタ五輪出場も逃していた。牛松はシゲルのコーチに転身するが結果に結びつかず。2人の関係は良くも悪くも落ち着き、惰性の関係になっていた。
・牛松の前に突如として現れるオカマ先生。さっき登場した時は少なくとも見た目は完全にオトコだったのに、うわー…「オトコの色が強すぎるオカマ」になってる…。真っ赤なドレスに網タイツ。宣言通りの綺麗な格好。しかしオトコ。
・なのに、脚がきれい。超綺麗。脚だけなら絶世の美女。
・オカマ先生はかつての恋人であるシゲルを想い「アタシならシゲルをアトランタに連れていけた」と牛松に吐き棄てる。
・ついでにあらゆる罵詈雑言で牛松にダメージを与える。
 「プリピナPは聞かないんでしょう!タケダとかサンキョウにしなさいよ!」←点鼻薬の話。
 「つぎはぎだらけのパンティはいてるくせに!」←そうなの?
 「タヌキみたいな顔しちゃって。どこから来たの?げんこつ山?仙波山?げんこつ山のタヌキさんー!」←メタネタたぬきいじりwww
・そしてなぜか微妙に牛松までオカマ口調に…。


○シゲルと牛松のすれ違い、壮絶な喧嘩、そして別れ。
・オカマ先生退場後、シゲルと牛松の2人きりの芝居がなんと40分間も続く。
・どこにでもありそうな、カップルの痴話喧嘩のようにも見える。どうでもいいところにこだわって、大事なところは見えないふりをして、本当に言いたいことは言えなくて、そして壊れていく。基本的にはギャグテイストなのに、「音を立てて恋がゆっくりと壊れていく」様が極めて冷淡に描かれています。「もう戻れない」感というか、喪失感と寂寞感がすごいです。原作者の脚本が偉大なのは勿論ですが、勝大君と池岡さんの鬼気迫る芝居、世界に2人しかいないかのような緊迫感のある演技が素晴らしいと思います。観ている間、息を呑むことすら忘れました。
・深刻なシーンとギャグめいたシーンの落差がジェットコースター級。セリフの多さがすごい。一瞬でもどちらかがテンポを落としたら切れてしまうような、殺陣を観ているような鋭さがありました。
・掛け合いの中で、お互いの言うことはどんどん変わるし、優位劣位もくるくる逆転する。近寄ったかと思えばまた突き放して、どれだけ自分が正しいか主張したと思ったら弱みを突かれて小さくなって。ごまかし、開き直り、売り言葉に買い言葉。舞台そのものが呼吸しているような、うねっているような、一つとして同じ瞬間はない感覚をびりびりと感じました。
・お互いのこと嫌いじゃないのに、むしろきっとまだ愛しているのに、馴染みすぎた故の甘えがあって、少しずつずれていって、それがどんどん明らかになっていってしまう悲しさ。牛松の凝り固まった自己犠牲(自己満足)の愛と、シゲルの子供じみた甘えの愛。どこまでなら許されるか試しているようなシゲルの刺々しい言葉が痛いです。
・静謐なシーンでの、海の底にいるみたいな照明がきれいでした。

≪まだ別れ話にまで発展しないうちの掛け合い≫
・牛「お前、二丁目でオカマと遊んでるんだってな。俺の作る料理は野菜が足りないって言ってるんだってな。わざわざキャベツ1玉持って行って、パリッつってキャベツかじってんだってな。」シ「そこはな、派手好きな俺の性格だよ。キャベツ小脇に抱えてる奴なんかほかにいないだろ。颯爽と店に乗り込んで『やあ、Cは足りてるかい?』って言いたいだけなんだよ。ワルだゼ!俺、ワルだゼ☆」牛「お前、かわいいな…」
・シゲルが牛松をくすぐって笑わせて、「やっと笑ったな☆」とやってから「ハァ」とため息をついて「オイ今ため息ついたろ」と却って怒らせるという、すごくありそうなやり取り。
・牛松の、脚を引きずって歩く仕草や鼻炎の症状が気に入らないシゲル。「ゴーゴーかヒックヒックかどれかにしろよ!お前のそのじとっとした目も気に入らねえんだよ!」と理不尽に責める。
・牛「俺さあ、お前の栄養のこととか考えたんだ。シドニーに向けて、1年目はめざし、2年目はわかめ、3年目はうずらの卵だ!こんなちっちゃいの」シ「何でウズラなんだよ」牛「小さくて可愛いじゃねーか。ストップウォッチも買ったんだぞ。走るお前の後ろを自転車でついていくよ。」←何かここで泣けた。
・牛「おいお前、こっちに来いよ」シ「何だよ(嫌そう)」牛「大事な話があるんだよ」シ「…(近づく)」牛「好きだ(抱きつく)」シゲルにゲシッと蹴られる、の流れを2回くらいやる。
・牛「俺さあ、お前より遅く起きたことないだろうよ。でもな、アレ本当はすっごく辛いの。朦朧としてんの。まぶたに目書いて『おはよう』って言ってんの。すごい低血圧なんだよ、並の低血圧じゃないんだよ 上が60で下が20。酷い時なんか、ないんだぞ。血圧がないの」シ「何でそこまでして早起きすんだよ」牛「だってお前考えても見ろよ、俺みたいに肩幅の広い男が、起きた時に横に見えたらいやだろ。」シ「別に嫌じゃないけど…」シ「嫌なんだよ!お前は!そういう!男だよ!じゃあ実際やってみろよ」寝ころぶ。起き上る。牛「いやだったろ」シ「別に…」牛「じゃあもう一回」寝ころぶ。そしてシゲルに覆いかぶさる牛松。ものすごい抵抗を受けてぶん殴られる。


アトランタ五輪への憧憬≫
四畳半の畳の上で、クロールの姿勢を取りながら、叶わなかったアトランタ五輪出場を夢想するシーンが痛々しく美しかったです。

シゲルが「いま、このアトランタに青木シゲル選手が日章旗を上げることができれば、メルボルンオリンピック山中毅選手以来の快挙であります!青木どんどん進んでいく!青木華麗なストローク!青木美しい!青木美しい!」と実況風に語り、「俺、きれいか?きれいって言うまで何度でも聞くぞ」と牛松に問いかける。牛松は「きれいだよ」と静かに呟く。「…バカやってるだけだよ」とシゲルは吐き棄てる。
「泳げよ!」とはっぱをかける牛松。「泳ぐよ!」と再度、クロールの姿勢を取るが、だんだん疲れてきて勢いが落ちていく。「あっ、青木沈んでいく、ぶくぶく沈んでいく。みんながどっと笑っている。青木、馬鹿だから手を振ってこたえている!」自虐するシゲル。「お前…腕細くなったな。もうばててるのかよ。」と苦しそうに絞り出す牛松。
「私こと青木シゲル!アトランタに行きたかったであります!行きたかった…」それまでの居丈高な勢いは失せ、か細く泣くシゲル。
代わって牛松が、畳の上でクロールを掻きはじめる。何やってんだよ今更、とそっぽを向くシゲル。
しかし牛松の口から出たのはシゲルの実況の続き。
「今、このアトランタに青木シゲル選手が日章旗をあげることができれば、メルボルンオリンピック山中毅選手以来の快挙であります。日本の青木、どんどん進んでいく、青木がんばれ、青木がんばれ、青木輝いている、青木華麗なストローク!青木美しい!青木美しい!青木、ひたすら美しい!!」

2人を結びつけた水泳に立ち返るこのシーンは、一番鳥肌が立ちました。

≪そして、言ってはいけなかった一言≫
アトランタへ行けなかったこと、オカマ先生を牛松が否定したこと、お互いのためにどれだけ自分が我慢しているか主張合戦になってしまったこと。いろいろなことがこじれて、ついに牛松は言ってしまう。
「俺はあの和歌山国体で、お前に、わざと負けてやったんだよ!」
それだけは、口にしてはいけない暗黙の了解だったのに。
そしてシゲルは言うのです。「俺たちもう終わりって気がするな。」

≪別れる方向へと振れる振り子、そして静かなキス≫
・シゲルに殴られて「いーやー!感じるー!いくううう!」とイイ顔で叫んだかと思えば「見て!血だよ!ただの血じゃねえんだぞ」「何だよ」「生理だよー!」と、なんかもう違う世界に行ってしまわれた牛松さん。からの、桑田圭祐の名曲に乗せ、無表情で家じゅう施錠しまくってシゲルを監禁する。
・「ふざけんじゃねえぞてめえこの野郎、五体満足で帰れると思うな?男と別れるっていうのは腕一本持ってかれるくらいの覚悟でやるもんだ!」とヤンデレ牛松さん降臨。桑田さんの歌声に乗り、コメディのような動きで、腕を折り、脚を折る。痛そーなのに可愛いシゲル。馬乗りになってこぶしを振りかぶったところで無音に……そして静かなキス。
・チュッという音が聞こえるくらい静かな舞台。男同士のキスなのに全然嫌じゃないこの感じ。何と言っても池岡さん男同士のキス慣れてますからね…(遠い目)
・「いやだいやだいやだ!俺絶対お前と別れたくない、絶対に離れないもん、一生お前のそばにいるもん!」と本音を漏らして泣きじゃくる牛松。そっと抱きかえすシゲル。それでももう戻れなかった。別れは目前に迫っていた。
・牛松を残し、去ろうとするシゲル。牛松は「もう、お別れなんだな。」「もう俺は、お前から愛されることに、おびえなくてもいいんだね。お前をいとおしく思う気持ちに、恐れなくても良いんだね。」と微笑みを浮かべてシゲルを見送る。ここで観客すすり泣き。私もすすり泣き。
・思い出すのは和歌山国体のシーン。シゲルは「牛松に見守られながらゴールしたことを確かめたかった」。牛松は「シゲルが掻いた水が、体に当たるだけでうれしかった」。もしかしたら2人の時間は和歌山国体で止まっているのかも、それでも、お前と過ごした日々を誇りに思う、と告げて、2人は別々の道をゆくことに。


○2年後、なぜかゲイバーのママになっている牛松。
・嫁いだ男の元を飛び出し、売女になっている百合子先生。牛松が、シゲルがアトランタに上げる日章旗を夢見たように、百合子先生もまた、牛松がアトランタで輝くことをずっと夢見ていた。かつて恋した牛松の思い出をかすかな依り代に、今日も街角で客を取る…。す、救いがない…。
・一方、牛松はゲイバーを仕切るママになっていた。まだ二年しか経ってないはずなのに、シゲルに尽くした日々のことをしんみり振り返り、ホステスたちに静かに語る日々。テレビでは、シゲルが海外で活躍しているニュースが流れている。
・柳、鮎川、寺内、岡崎各氏が演じる取り巻きのホステス達がキモ可愛くて愛しいです。ヘソ出しルックの柳さんはクリーニング屋で町内会長だし、寺内さん乳○見えてるし、鮎川さん一回キャミの紐切れたし笑
・ホステスたちがはけた後、牛松単独の独白に。たぶんこの舞台で初めて、牛松が1人になるシーン。今のこの人生を悔やんではいないと振り返った後で、それでも「アタシはやっぱり、夢を見てる…」とシゲルを思う牛松。すると。
・コロコロコロコロ…と唐突に舞台袖から転がってくる、本物のキャベツ(※)。
・ハッとして牛松が振り返ると、そこにはあの頃と何も変わらない、スポットライトを浴びて立つ派手な水着姿のシゲル。
・「やあ!Cは足りてるかい?そのプリピナPってのは効かないんだろう?」と、天真爛漫、軽佻浮薄な相変わらずの態度。超 か わ い い。
・「もう2年後にはシドニーだ!」だから一緒に目指そう、と牛松に手を伸ばすシゲル。うっとりとその手を取る牛松。そして物語は大団円へ。


○エンディング
・ジャージ姿の牛松と、海パン姿のシゲル。愛を謳歌するような2人のハッピーなターンから、出演者全員でのダンスへと入っていく。
ORIGINAL LOVEの「サンシャイン・ロマンス」に乗せて、2人の手でハートを作ったり、フォークダンスのような振りで池岡さんが女子ポジだったり、指を突き出して首振りをしたり、可愛いったらない。
・そしてまさかの…主演2人がマイク持って歌いだしているゥウウ!!(歓喜)もうね、反則。アイドルじゃん。背中合わせとかやめてよもうヒャッハァアアアア!!(大歓喜
・今までのシリアスなんてなかったかのように、うれしい!たのしい!大好き!な感じで舞台は幕を閉じるのです。



※ここでちょっと考察※
観劇後のツイッター感想をチェックしていて、複数の方がコメントされていたのが、「転がってきたキャベツ」。
それまで、徹底して小道具が一切登場しない演出(衣装以外すべてパントマイムで表現)にも関わらず、唯一具現化している小道具「キャベツ」。
ここには私も違和感を感じました。
色んな方のご意見を見る中で、一番納得のいく解釈が「キャベツ=現実と夢想の転換アイテム」でした。
(記録しておかなかったので、出典を明らかにできずスミマセン…)
つまり、「全てが虚構である演劇空間に、唯一持ち込まれた現実世界のキャベツ」が、
逆説的に、「演劇内部の『現実』を『虚構』に変えてしまうスイッチ」であるというものです。
つまり、キャベツが登場して以降のシーンはすべて虚構。言ってしまえば牛松が夢想する世界。
だってシゲルがあの頃のままの姿で登場し、2人がまた恋に落ちるなんて都合がよすぎるもの。
それまでのリアル路線から、ヘアピンカーブで多幸感いっぱいの大団円に持っていくの不自然だもの。
百合子先生をあそこまで不幸に描いておいて、牛松ひとりを幸せにするのも不道徳な気がするし。
キャベツ以降のシーンが「夢」であり、現実は変わらないと考える方が、お話としては綺麗です。完成度高いです。
…が、しかァし。
私自身はご都合主義のハッピーエンドが大好きです。
もう一度言います。ご都合主義どんと来いです。
なので、あくまでこのキャベツは、牛松が2年間探し求めた「シゲル」のメタファであり、2人を遡求するアイテムであり、そのあまりの強力さにより実体を持ってしまったエネルギー体である、と思うことにします。
無理やりとかは関係ない(キリッ)



○他のキャストさんについて
主役2人の関係性ばかり焦点を当てたところ、すっごい暗い舞台だったかのような書きぶりになってしまったのですが、
そんなことは全然ないです。
そんなことは、全然、ないです。
要所要所に挟まる共演者たちのスパイスは原色ギラギラ。
ホモの競演は極彩色。
タイやヒラメの舞い踊り。
出てくるたびに爆笑を誘うキャストの面々に、観客を暗くさせるつもりなんてないようです。
笑ったり泣いたり、心の中でツッコミを入れたり、本当に忙しい舞台です。

♪杉山圭一さん
北区つかこうへい劇団に所属されていたとのことで、つかさんの遺伝子を受け継いでいるお方。納得。
オカマ先生のすごいとこは、ものすごく変態だしやっていることは奇天烈だけど、人として尊敬できるところ。
爛々とした瞳の力強さと圧倒的な声量に驚きっぱなしでした。オカマ先生の網タイツ美脚はこの舞台最大の謎。
あと、実際の年齢32歳ということにもびっくりぽんです。舞台上では普通に40代に見えてた。役者さんってすごい。

杉ありささん
紅一点の百合子先生。華やか美人。コーチのコスチュームも売女になってからのボディコンも無駄にムチムチセクシー。
生徒(牛松)に片恋→生徒はホモになり、自分は好きでもない男の元へ嫁ぐ→流産→失踪→商売女に身をやつす、というこの舞台屈指の可哀想な人。「あなたは青木君に、わーざーとー負けた」と舐めるようなセリフはその後の牛松にずっと後を引いていたことでしょう。

♪寺内淳志さん
ロマンスチームのギャグマシーン。顔芸、体芸、ゲイ芸すごいです。ダンスのタコ踊りみたいな動きが謎すぎます。ほぼ奇行種。20世紀少年のネタもういいです。ラストシーンのホステス役ではキャミソールから乳○見えてました。ギリギリです。ホステスになったオカマ先生がシゲルと牛松のアパートに乗り込む場面の直前、寺内・柳・岡崎が演じる「大家と3軒隣の牛乳屋兄弟」の掛け合いが面白すぎました。オカマ先生に遠くから罵声を浴びせるのですが「オカマー」「網タイツー」「目の上、青!」とか小学生みたいな野次ばかりで、オカマ先生に「アンタ達、稽古場から進歩してないじゃない!」「千秋楽なのよォオオ!」と一喝されていました。

♪柳喬之さん
立ってるだけで面白い。顔小っちゃくて背が高くて細いというイケメンの条件をすばらしく満たしているのに、そこにいるだけで笑えるというオイシイ人。クラウザーⅡ世が見たら間違いなく「公然猥褻カット」と評すであろう髪型、舞台上でもはっきりわかる顔芸の妙。色んな役をこなしているのに、冒頭にほんのちょびっと「猪八戒」と呼ばれる役があっただけで、パンフレットの役名が「猪八戒先生」になってるのがシュール。人がレポをあっためている間に、いつの間にか仮面ライダーゴーストの御成役でスマッシュブレイクしていてびっくりです。

♪山崎彬さん
劇団「悪い芝居」主催とのこと。声の張り、滑舌、テンポ感、ともに抜群の安定感を誇っています。ネタコーナーのMCやらせたら天下一品。「ホモれ、励めよ」は名言。この舞台の男性キャラの中で唯一のノンケ男性なだけあって、並み居るホモたちへの平手突っ込みが容赦ない。というか、出演者いじりがとても上手。中堅芸人レベル。ちなみに個人的な話ですが私の知り合いに激似。

♪岡粼大和さん
かわいい。以上。
…えーと今回が演劇初挑戦だそうで、非常に初々しく瑞々しく、そうかと思えばメイド服ニーソ姿も厭わないなかなかの剛の者。リボン付きの海パンを恥ずかしそうに着用する様は垂涎…いや母性をくすぐられる。く某ジャニーズグループのボイパの人に似ている。


…さてさて、備忘録として書いたらまとまりのなく長いだけの文章になってしまいました。
他の人みたいに上手な感想は書けませんので、結びに、演出家・中屋敷法仁さんの言葉をパンフレットから引用しておきますね。

−−−『ロマンス』の登場人物たちは、このシビアな点(他人と分かり合うことなど不可能)ということを、痛いほどわかっている。
 わかりあえないとわかっているからこそ、彼らは互いに強く求めあう。
 わかりあいたいからこそ、すさまじいエネルギーで考える。言葉を尽くし、体を寄せ合うのである。
 現実の壁にガツガツとぶつかりながらも、ロマンス(空想、幻想)の世界に飛び込もうとしている。−−−

  • カーテンコールについて

大団円後、普通にカーテンコールが始まるのかと思いきや…「ここで終わらない、終わらせない!ロマンス2015チームによる無謀なる挑戦!つかこうへい舞台の再現!」と朗々と宣言され、キャストによる名作のシーン再現が始まるのです。

○初級革命講座 飛龍伝
山崎圭一さんと山崎彬さんによる、70年代の革命の再現!
北区つかこうへい劇団10期生、山崎圭一!!」
「劇団『悪い芝居』主催!苗字も同じ、山崎彬!!」
着替えが全然間に合わなくて、ドレスにジャケット羽織っただけの山崎さん素敵でした。

いつも心に太陽を
「第18回和歌山国体の透き通る水面には…」と聞きなれたナレーションに一同「??」となる。
寺内さんと柳さんによる二人芝居。青木シゲルが柳さん、見守る男・谷口に寺内さん。
「美少年役というプレッシャーに耐えられるのか、柳喬之!!」(必死のドヤ顔)
「未だに所属事務所が見つからない、寺内淳志!!」(ドヤ顔)
再現シーンは「青木美しい!青木色っぽい!」からの「お前…落ちたな体力…」のシーンでした。
「『ロマンス2015』の原作ともなった『いつも心に太陽を』は、来週から、もう少し美しいキャストで上演いたします!ご安心ください!」→「チクショー」となりはける。

蒲田行進曲
「毎年12月23日にはな…大部屋1人殺すのがしきたりなんだよ。カメラ止めるな!立ち上がれヤス…お前は勤王の志士だ…」
おなじみ蒲田行進曲
「銀幕の大スター・銀四郎には、スパイ出演の割にやけに目立っていた、鮎川太陽!」(険し顔から一転して超爽やかな笑顔)
「落ちぶれた大女優・小夏には、落ちぶれてたまるか、杉ありさ!」(黒ラメのボディコン)
「大部屋俳優・ヤスには、若干18歳・岡崎大和!(銀さーーーん!!!)大きな声で台詞が言えた、そのことをまず褒めてあげたい」(頭を照れくさそうに掻く)

○幕末純情伝
「国とは、男と女がいとおしく思いあう心のことぜよ!その心を持ち続ける限り、国は亡びん!!」
池岡さんソロ。土佐弁をキラキラした目で訴えてくる。
坂本竜馬には、池岡亮介!幕末を駆けぬけたスターを、D-BOYSのタヌキ顔が演じます。」

熱海殺人事件
大音量のピアノ協奏曲とともに、客席を通ってタキシード姿のかっちゃんが登場!
「お待たせいたしました。熱海殺人事件
「変人の刑事・木村伝兵衛を演じるのは、慶応ボーイ・鈴木勝大!お前の偏差値よ、どこへ行く…!」

コメントがいちいち、カンパニーにあふれる明るさを感じさせてすごく楽しかったです。
かっちゃんをセンターに据え、改めてカーテンコール。
「人前で話すの苦手だからどうしても動きがおかしくなっちゃう、すみません。」と言う池岡さん。
確かに役から離れた瞬間、お目目ぱちぱち鼻こすこすするただのタヌキさんになってますね。
カンパニーへの感謝、来てくれたお客さんへの感謝を述べて終幕!


  • BGM備忘録

劇前・劇中で使われていたBGMのわかったところだけ、備忘録的に書いておきます。
何がすごいってBGMは全曲「ロマンス」縛りで、しかも必ず場面に合った曲を使ってるところ。職人芸。

○開演前の客入れBGM
♪EQUALロマンス/CoCo
♪ちいさなロマンス/マイリトルラバー
♪ロマンス/聖飢魔II
♪Wild Romance/氷室恭介
♪ロマンス/原田知世

○開演後
♪Bad Romance/レディー・ガガ
 冒頭のダンス。なぜ君がセンターなんだ鮎川太陽。柳さんと寺内さんの動きが謎すぎる。
 思いっきりスモーク焚かれるので前列の方はほとんど見えなかったりする。
 勝大の赤と黒のボンテージランジェリーのインパクトがすごすぎ。
 勝大が加えた煙草に火をつけるほど魅入られる池岡さん。

ジェットコースター・ロマンスKINKI KIDS
 競泳が始まると同時に、牛松とシゲルの恋が始まることを予感させるシーン。

♪ロマンス/PENICILLIN
 マサルさんを思い出してはいけません。シゲルと牛松の燃え上がる恋、そして新たな生活の序章。

♪ロマンスのスタート/乃木坂46
 和歌山国体の華やかさから、オカマ先生とシゲルの秘めた思いをたたえる2人芝居へ。

ロマンスの神様広瀬香美

♪ロマンス/岩崎宏美

♪ロマンス/ガロ

本当は怖い愛とロマンス/桑田圭祐
 シゲルとの避けられない別れを感じた牛松が、ぷつんと何かが切れたように無表情でシゲルを痛めつけていく。

♪ロマンスを語って/Berryz工房
 時は流れて数年後、シゲルを思いながら嬌声飛び交うゲイバーのママになっている牛松。

シルエット・ロマンス来生たかお
 百合子先生の独白。牛松への恋心への懐古と、転落してしまった自分の人生を振り返る。

♪サンシャインロマンス/ORIGINAL LOVE


  • 日替わりネタについて

和歌山国体のシーン、選手一同揃う場面で日替わりネタコーナーがあります。
山崎さんがMCで出演者に無茶振りをしていく。主に「いつも心に太陽を」からのスパイ出演である鮎川太陽に対して「お前スパイなんだろう!どんな情報を流してくれちゃうんだこの野郎!」みたいな振りから入り、「我らロマンスチームには、そんなギャグセンスのやつはいないのだ!行け!」と今度はロマンスチームに無茶振りします。あと、客席からゲストを呼んで舞台に上げます。
勝大と池岡さんが笑いをこらえていることが多くてかわいい。

○2/20夜日替わり
鮎川 一発芸 ケンタウロスやりまーす。→それミノタウロスじゃね?
寺内 (20世紀少年の感じで)けーんじくーん、あーほーになーりまーしょー→デデデデデデーンデーデデーンデーン(謎のタコ踊り)

客席ゲストからは何とネガティブモデルの栗原類さん。
ネタを振られたところ、帽子を飛ばし、靴を脱いで、まさかのタコ踊り。しかもすごい軟体動物っぽい。
舞台上で誰よりも申し訳なさそうな顔をし、終わった後に栗原さんの肩を抱き「ありがとう!」と健闘をたたえる鈴木勝大
栗原類さん、出番終わっても終演するまで、むしろ終演後もそそくさ帰ることなく普通にJ列に座っててすごい好印象でした。

○2/21昼日替わり
鮎川 「コンビニシリーズ」。(「すぐそこサンクスのメロディで」)すぐ♪そこ♪3キロ♪
山崎 ちょっと!池岡気に入っちゃってんじゃん!…まあ気を取り直して!行け(柳)!
柳  「平井堅さんによるジェットコースターロマンスを歌います」→「なァみ〜はァア〜〜ジェットコォオスタ〜〜」めっちゃ似てる。
鮎川 ところでさっき仕入れた情報だが、池岡亮介の勝負パンツはヒョウ柄のキティちゃんだ!
池岡 違う違う!
山崎 ちょ、なんか池ピーがやけどしたみたいになってるじゃん!

このあと、客席に座っているゲストを呼ぶ。この回のゲストは「初級革命講座 飛龍伝」から大谷栄子さん。寺内さんの持ちネタ「けーんじくーん」を一緒にやってくれた。

○2/21夜日替わり
鮎川 「コンビニシリーズ」。セブンイレブン♪いい身分♪
寺内 「宇宙の支配者」水金地火木ドッカン!ドッカン!
この日は「いつも心に」チームが登場。「あなたは水泳競技で優勝しました!そのときの一言とは?」
柳下 お稲荷さんが好きです。でもゾウさんがもっと好きです。
龍輝 初日の出(手のひらから乳首をちらつかせる)

…何か全体的に下品w
あと手元のメモに「土井一海 絶品だァー!」って書いてあるんだけど何のことか忘れました。すまんワンワン。

○2/22千秋楽日替わり
飛び入りゲストに三津谷亮∞と武田航平くん。そして演出家の中屋敷さんと中屋敷Jr(天使のような幼児さん)。この「Jr」があまりにも「持ってる」ので、観客全員の心をつかむ伝説の日替わりとなりました。
何でそうなったか忘れたけど、三津谷「濡れ濡れにゃん♪」武田「イッちゃう〜♪」と、ヒドいと言えばヒドすぎるネタを散らかしていたのですが、そこに黒子のような中屋敷さんと、よそ行きにおめかしした中屋敷Jrが登場!
中屋敷さんがJrを抱っこして代わりに喋っている感じだったのですが(「無論だ」とかめっちゃ良い声で笑った)、Jrにマイクが向けられた瞬間、絶妙のタイミングで「へっ♪」と天使の笑顔を客席に向けるJr。舞台というものをわかってらっしゃる。観客が一体となって、Jrの可愛さに虜になりました。もう圧勝。
中屋敷Jrが登場している間、池岡さんと勝大があまりの萌えに2人して顔を覆っているのが可愛すぎました。