*pnish* vol.14 舞台版『魔王 JUVENILE REMIX』感想レポ

  • 情報

【日時・場所】
  東京公演 2015年4月18日(土)〜26日(日)/AiiA 2.5 Theater Tokyo
  神戸公演 2015年5月1日(金)〜2日(土)/劇場名新神戸オリエンタル劇場
【作】伊坂幸太郎/漫画:大須賀めぐみ
【演出】鈴木勝秀
【出演者】*pnish*(佐野大樹森山栄治、鷲尾昇、土屋裕一)/ 池岡亮介、味方良介、Ry☆(ギルティ†ハーツ、AiZe)、影山達也/
細見大輔ラサール石井

【参考URL】
▼公演概要
 http://www.nelke.co.jp/stage/pnish_vol14/
▼公演紹介映像
 http://www.nelke.co.jp/chanelke/maou_spot/
▼池岡さんブログ
 http://ameblo.jp/ryosuke-ikeoka-we/entry-12014415768.html
 http://ameblo.jp/ryosuke-ikeoka-we/entry-12022188087.html

【観劇日時】
 4月18日(土)13:00
 4月24日(金)19:00
 4月25日(土)13:00/17:00


【公式HPより】
「演劇ユニット*pnish*が、3年半ぶりにお届けする本公演は初の2.5次元作品!?
魔王 JUVENILE REMIX』(原作:伊坂幸太郎 漫画:大須賀めぐみ)!!
脚本・演出の鈴木勝秀と共に2.5次元作品をがっつり演劇に!?
乞うご期待!!

「魔王となって…君はどうする?」
犬養率いる謎の自警団「グラスホッパー」の集会で安藤は謎の死を遂げる。
死の真相とは?兄の敵とは一体誰なのか・・・。
安藤の弟:潤也は、兄の死の真相を探るため、そして復讐のため、自身の特殊能力を武器に勢力を集め、
兄への想いを胸に立ちあがろうとしていた。
傾く未来は荒廃か、晴天か―

  • レポ

御無沙汰ぶりのレポ更新となります。
前回更新からいつの間にか半年ほどが経過し、この間、何もしてなかったわけではなく、
 ・ロマンス2015観に行ったり、
 ・7DAYS BOYSの前夜祭イベントに参加したり、
 ・D2バスツアーに繰り上げ当選で参加したり、
 ・魔王観に行ったり、
 ・コープスパーティーの映画にガタガタしたり、
 ・時をかける少女観に行ったり、
池岡さん可愛いクラスタとして一通りのことはしていたのですが、文字におこす作業をサボりまくっていました。
今回の「魔王」とか、そろそろDVD出てんじゃないかな…と遠い目をしつつ、せっかく書いたので上げてみます!汗

・・・・

池岡さん初主演舞台として非常に楽しみにしていた舞台「魔王」
観終わった後、衝撃からしばらく立ち直れませんでした。
劇場のステージというわずかな空間で、パラダイムシフトを迫られたような(大げさか)。
レポートの書き方も、今回はちょっと悩んでいます。
だって、どうしたって作品(ストーリー)の感想と舞台の感想が入り混じってしまう…。
とてもシリアスで、いろいろなものを突き付けてくる物語です。
ということで、最初に少しストーリーについて触れます。

私の観劇セオリーとして、「初演は前情報を入れず、2回目以降はしっかり原作を押さえたうえで」っていうのがあって、
初演と2回目の間の1週間で、漫画・小説ともに読破したのですが…

これがもう、現代に対するすがすがしいほどド直球なアイロニーのかたまりでして、

読み終わった後にぐったり疲れました。

舞台は現代〜近未来の日本のとある自治体、自警団から新政党にまで躍進した若手グループと、その総裁・犬養。
この若きカリスマに熱狂し、国粋主義全体主義を思わせる潮流に知らず知らず飲み込まれていく大衆。
それに抗い、たった1人でも、力がなくても、自分の正しいと信じた道を歩もうとする主人公・安藤兄弟。
クラレッタのスカートを直してくるよ」とメッセージを残し、犬養に挑んで絶命する兄。
兄の意思を継ぎ、自身のちっぽけだけれど特殊な能力を活かして犬養と対峙する弟・潤也。

劇中でも触れられているとおり、ヒトラームッソリーニ時代を思わせる全体主義的描写が各所にあります。
グラスホッパー」や「犬養」や「魔王」というキーワードはあくまで記号であり、受け手の感受性が問われているような気がします。
歴史を振り返ってみれば、結果的に独裁主義は人類史上の悲劇を引き起こしたけれど、そのリーダーを選出したのはまぎれもなく大衆であった、ということを思い出させます。
「もっとも恐ろしいものは、独裁者でも、大量破壊兵器でもない。大衆だ。」
そんなセリフも出てきます。

初回観劇時は正直に言って、
「何が起こっているのか?」
「何を伝えられようとしているのか?」
「この舞台を見終わった後、私はどうなってしまうのか?」
そんな思いで頭がフル回転してしまい、とても疲れました。

そうやって一生懸命ストーリーについていこうとするうちに、いつの間にか「潤也と犬養の物語」であったはずのものに、観客自身が巻き込まれ、飲み込まれていく感覚がありました。
個人的な記憶ですが、NHKの『映像の世紀』を初めて観たときの感覚に近いです。
日常と非日常は紙一重。「無関心」や「迎合」はとても楽なことで、とても罪なこと。
このおはなしは、私たち自身の物語であり、実際に起こっても不思議ではないこと。
「考えろ」という安藤の言葉が否応なしに突き刺さりました。

実際に、随所に登場する犬養の演説シーンは心地よく響き、聞き惚れてしまいました。
グラスホッパー」という強い集団に帰属することはとても誇らしく、いい気分になるだろうな、と想像もしました。
衆愚に陥る素因は誰でも持っていると感覚的に突き付けられて、少し震える感覚がありました。

伊坂幸太郎氏原作の小説「魔王」グラスホッパー」、漫画版の「魔王 JUVENILE REMIX」もお勧めです。
むしろ今、読んでおくべき。
直球な問題提起がすがすがしいです。
今回の舞台はこれらの作品が絶妙にミックスされて作られています。

  • 舞台全体の感想

・開演前の客席。張りつめたBGMが流れ、「グラスホッパー」の紋章が舞台に映し出される中、キャストの「緒方」と「スズメバチ」が客席を監視するように眺めながら歩き回ります。無駄な動きをしたらただちに退場させられそうな緊張感。
・その後の演出が凝ってた。客席の最前列に到達した2人が訴えます。
  緒方「注目ー!これからグラスホッパー代表・犬養が演説を行う。演説が始まり、犬養が『蝋燭に火をともせ』と命じたら、スマートフォンや携帯電話のフラッシュライトを点灯してほしい。」
  スズメ「ペンライトなど、光を発するものでも構わない。」
  緒方「そして犬養が『もう蝋燭はしまってくれ』と言ったら、携帯電話の電源を切り、犬養の言葉に集中してほしい」
これなら電源の切り忘れを防げるし、何より犬養の演説が始まった時、観客も舞台の一員と化して、ストーリーに巻き込まれていく感覚を味わうことができます。これは良い演出。

・ほぼ一貫してシリアスなトーン。張りつめた糸がほとんど緩むことなく、クライマックスまで突き進む感じです。演技も常に緊迫感に満ちていて、役者のプレッシャーも相当であろうな、と思いました。
・「*pnish*初の2.5次元作品」と銘打ちつつ、役者さんを極端にキャラクターに寄せようとするのではなく、あくまでも「ストーリーをどう魅せるか」というところに力点を置いているように見えました。
・BGMがかっこいい。とにかくかっこいい。ベースになっているのはシューベルト「魔王」で、シーンに合わせてロック調、女声コーラス、子どもコーラスなどのアレンジを使い分けていて飽きない。
・魔王のテーマ♪デデデデデデ、デデデデデデ、デレレレレレデッデッデーーーンがずっと耳に残る。
・全編を通してBGMは「魔王」を基調としているのに、ラストシーンでだけ同じくシューベルトの「アヴェ・マリア」が採用されているのがニクい演出。救いを求めているのは果たして誰なんでしょうかね。
・ラストシーン、「アヴェ・マリア」がフッと途切れたあとの長い長い暗転と地鳴りは、観客も少し恐怖を感じるほど。地震が嫌いな人には辛かったのでは。その後の状況の説明はなされず、余韻を引くラストとなりました。
・キャストの客席降りがかなり多くて、劇場全体を使ってお芝居をしている感じ。特に客席との距離が近かったのはグラスホッパー幹部(スズメバチ、緒方、辰美)と安藤兄弟。
・蝉とスズメバチの戦闘シーンでも客席通路を使っていて、すごい迫力!

・愚痴で申し訳ないけど、アイアシアターの防音設備何とかならないかなあ。前々から不評なのは知っていたけど確かにちょっとひどい。館外の救急車の音とか広告車の音声がそっくり聞こえてきて、集中力が途切れる…。役者さんにもいい影響はないと思うんだけど、ぜひ是正してほしいです。せっかく2.5次元ミュージカルの拠点になって、海外からもお客さんに来てもらおうという流れなんだから。あといつまで経っても仮設みたいなトイレ何とかしてほしいorz

  • カーテンコールは毎回だいたいこんな流れ。

 佐野さん「お忙しい中、足をお運びいただきましてありがとうございます。」
 鷲尾さん「東京公演もまだまだやっておりますのでぜひまたお越しください」
 土屋さん「同志諸君!感想ツイートは、『#魔王JR』で!」(食い気味)
 森山さん「忘れてはいけない。本当に強いのは、『口コミ』の力だ」(劇中のセリフ引用)

なぜか森山さんがしゃべろうとするだけでちょっと笑いが起こる客席。

  • キャストさんごとの感想です!例によって偏っています。

池岡亮介さん定点カメラによるレポ
・祝☆舞台初主演!これまでも舞台ダブル主演(級)とか、映画主演はあったけど、単独主演は初めてでした!
・「安藤潤也」という二面性のあるキャラクターを演じるのは冒険だとは思ったけれど、同時に、池岡さんが持っている多面性を押し出すのにはちょうどよかったのかもしれません。
・友人に慕われるお人よしの可愛らしい顔、、兄の死の真相にこだわる執念、そして復讐に向けて淡々と、粛々と準備を進める冷徹な仮面。それらが全部、矛盾しないで潤也の人格に統合されています。
・作者さんが言うとおり、全編通して「人殺しの目」をされている。怖い。原作の「アホの子潤也」はどこにいったんだ…。
・生まれて初めて、バージンヘアーを赤に近い茶色に染めての役作り。なんかただの今どきのイケメンでした。困る。
・「それは、俺の中ではもう罪なんだよ!(ダァン!)」いつもの太くてドスのきいた声がたくさん聞けたのは満足でした…が、大声を出すシーンは少し声が散ってしまって、初見だと聞き取りづらい部分があったのが残念だったかも。周りの先輩役者たちがあまりにも舞台映えする声だから、というのもあるだろうけれどね。
・アンダーソンとともに、説明調のセリフが長いのは、仕方ないけど少しもったいなかった。
・静謐な「アヴェ・マリア」が流れる中で、すんごいエゲツないことする。
・潤也は別に、社会正義のためとか使命感で動いているわけではないんですよね。ただ「兄の死の真相を知りたい」そして「流されたくない」という一念がものすごく強い。狂気じみてすらいる。意志の強さ、揺るがなさを表現させたらこの人はピカイチです、相変わらず。
・客席降りの時に間近で見た瞳のまつ毛がなっげええEEEEEEEEEE!!
・緊張感シーンツートップはアンダーソンとのじゃんけんシーン(5回連続で勝たないといけない)と、蝉とのロシアンルーレットシーン(1/6の確率で弾が出る)。ロシアンルーレットは結果がわかっていても息を呑むし、じゃんけんは場合によったらガチで失敗するんじゃないかという心配もあって毎回息を止めて見てました。心配無用でした。
・舞台で演じているときの池岡さん、役に自分を封じ込めて、真剣に純粋にお芝居を楽しんでいる感じがとても好きです。なぜイベントになると下ネタが好きだったりエガちゃんになったりあらぬ方向を見ていたり少し笑いのツボがずれていたりフワフワになったり注意力散漫だったりするのか。いやそこも好きですが。結局なんだって好きですが。好きだーちくしょうめ!
・今回、スタンド花プレゼントOKの会場だったので、「タコ女」ぶりに贈らせていただきました。でも、あの時、一般客からは一基だけ(要はわたくしのだけ)だった池岡さんあてのスタンド花が、今回は所狭しと並べられていて感涙。タヌキの形にアレンジした凝ったものもあって、池岡さんが愛されてるのが伝わったよ!残念ながら写真撮影はNGだったので、心のビデオに録画したよ(古い)。


○各キャストさんに対する感想
★*pnish*メンバーについて
・本当に申し訳ないけれど、私、「*pnish*」について詳しいことを存じ上げなくて、後から妹に「信じられない!」みたいな視線を受けながら教えてもらいました。イケメン俳優ブームが始まる前からの伝統ある劇団だったのですね。
・「若手俳優」と「中堅俳優」の狭間くらいなのかな?大人の色気と余裕を感じさせました。でも、トークでの佐野さんはわたわたしててウサギさんみたいでとてもかわいかった。

佐野大樹さん(蝉)
・とにかくカッコいい!作り物のような端正な顔と鍛えられた体に惚れ惚れ。
・作者の大須賀さんも言っていたように、「成人男性」&「ウサミミパーカー」に宇宙の真理が見える…。尊い。可愛い。マジギルティ。
・プロに徹して人を殺し続けるけれど、妙に人間臭くて幼い。蝉の可愛さと怖さと可愛さとイノセントと可愛さを寸分の狂いもなく表現している。
・蝉可愛い。
・蝉可愛い。
・蝉可愛い。
・岩西に認めてもらいたい一心での台詞「そうしたら俺のこと…っ!…………『蝉さん』って呼べよォ!」に萌え死にました。
・蝉「オラ撃ってみろォ!このオッサンを!」岩西「オイィィィイイイ!!」がこの舞台のベストコメディ大賞。


森山栄治さん(槿)
・なんか南次郎さんって名前で最近見たような…笑。
・原作で「押し屋」と呼ばれる殺し屋・槿(あさがお)を演じてらっしゃいます。舞台版では、息子たちの力(自然を動かす)が槿さんの力として設定されており、「業界最高峰の殺し屋」との役柄に。
・全体的にミステリアスで退廃的な雰囲気を醸しているキャラクター。顔色悪いメイク。
・なのに、「クラレッタのスカートを直す」くだりの説明になったらいきなり元気になって白熱の再現VTRを演じてくれたのにはちょっと笑いました。


★鷲尾昇さん(緒方)
・原作で言うところの、マスターと寺原を合わせたようなキャラクター。ビジュアルはマスターと生き写しでした。
・原作のギャグキャラ要素は全くなく、至ってシリアス。いや、別に原作本編はギャグキャラではないけれど。
・身のこなしの軽い殺し屋2人に狙われているとき、1回逃げたのに拳銃もって戻ってきて、さらに逃げるチャンスあったのに鉄パイプで逆襲してくるちょっと天然な行動がツボでした。複数の関係者がこっそり「ダメだ!マスター、鉄パイプじゃ無理だ!」と言っていたらしいw


土屋裕一さん(犬養)
・さすがの私も知っている、この人は「ハーイtutiです」。
・カリスマ的指導者・犬養を演じ、長い長い演説シーンや緊迫感のある主人公との対峙シーンでも全く噛まない。すごいの一言。
・「カッコいい役だなー、演技だけでこんなに観客を魅了する役者さんって誰だろう?」とパンフを見た時にtutiだった時の私の衝撃と言ったら。
・脚が長くてきれい。スタイルいい!
・ビジュアルは全然、原作の犬養を踏襲していないのに、その圧倒的存在感は間違いなく犬養そのものでした。
・声のハリ、堂々とした目線、姿勢。すべてを委ねてしまいたくなる危険なカリスマです。


★味方良介(アンダーソン)
テニミュぶりに見た、みかてぃー(*^^*)実現しなかった六里ヶ丘戦ダブルス……ウゥッ。
・冒頭の池岡さんとのシーン、物語上で重要な説明が盛り込まれていたんだけど、2人ともかなりの早口で少し焦った。その後のシーンでは落ち着いていたけど。回を重ねるごとに聞きやすくはなっていたから、初演の緊張もあったのかな。
・相変わらずの滑舌の良さとゴリゴリ迫ってくる感。そしてガタイの良さ。誉めてるよ。
・安藤兄との交流とか、日系アメリカ人として生きていくことの苦悩とか、ぜんぶセリフで説明されていたのは少しもったいなかったかも。安藤兄と2人のシーン見てみたかったな。
・○を剥がされるシーンの痛がり方がリアルですウワァアアア。


★Ry☆(スズメバチ
・原作を読んで初めて、「スズメバチ」がロリータ少女であったことを知る…。
・でも、Ry☆さん演じる「男スズメバチ」としてのキャラが確立していました。直接的なエロスはなくなったけれど、むしろ男だからこその背徳感エロスみたいなものがちょろりと滲む。
・身のこなしが軽いキャラクターの表現が上手。蝉との息ぴったりのアクションシーンは最大の見どころの一つで、動きが細かく、そして速い。普通の殺陣の1.3倍速くらいで進んでいた気がする。
・ひらひらしてる衣装が可愛い!


★影山達也(安藤・兄)
・細い。初々しいぎこちなさが、却って透明感のある安藤兄の雰囲気を上手に出していると思いました。
・冒頭の宮沢賢治の詩を朗読するところ、切羽詰っててよかった。原作未読のときは「?」って正直なったけど、最後の方は暗誦して一緒に心の中で唱えていた私です。
・回想シーンや心象風景として、意外なほど長い時間ステージ上にいるのもこの人です。
・それにしてもなぜ「巨乳大好き」ネタは封印されたのだろうか…。


細見大輔(岩西)
・原作から抜け出してきたかのような岩西!!!まじで2次元から来た刺客…。細い。脚長い。いけめん。
・饒舌に見えて暗いもの持ってそうな、でもそれを見せない軽い感じが岩西そのものでした。
・蝉との岩西事務所コンビは本当に原作の雰囲気そのまんま。笑っちゃうくらいです。
・殺し屋稼業で闇の世界に生きている…にしてはコミカルで、岩西が出てくるシーンが唯一の観客の息抜きかも。
・シガレットケースにきちんとしまった煙草をカッコよく吸いたいのに、いつも邪魔が入って吸えないところが可愛い。
・そう、可愛いのです、細見岩西。うまくすればエロカッコいいキャラで行けると思うのに、抜けてるから可愛い。
・架空の歌手「ジャック・クリスピン」の名言を多用。池岡さん「ジャック、クリスp…クリ…クリス…」岩西「あきらめんなよ!ちゃんと言えよ!」池岡さん「(てへっ)」岩西「…お前可愛いな…」の流れは何回見ても可愛かった。
・めっちゃ声量があって滑舌がいいから、蝉に対する優位性みたいなものがよく出てました。
・気になって調べてみたら、演劇ボックスキャラメルボックス出身で、昨年、和田正人さんが演じた「立川迅助」をもともと演じられていた方なのですね〜。不思議なつながりにちょっとびっくり。


ラサール石井(辰美)
・犬養と対立しするものの、やがて懐柔されおもねるようになる政治家。原作で言うところの、金子+辰美といったところでしょうか。
・強いものに巻かれ、小物だけれども、経験を武器に謀略を練るシーンは老獪さが際立ちました。さすがの貫録。
・客席に降りてきたときの「おおー、ラサール石井だ」感はやっぱりありますねー。
・一度舞台上で「緒方」の名前を度忘れしたらしく、「緒方君の」というところを「彼の」と言ってしまう大御所。ほっこり。

毎公演ごとに、*pnish*メンバーとゲスト2人によるアフタートークショーがありました。
けっこう時間たっぷりで毎回お腹いっぱい!

≪4/24夜の回≫
トークメンバーは、*pnish*4人+池岡さん、ラサール石井さん。何か池岡さんひたすら水飲んでる。
*気が付けばテニミュの青学メンバー(土屋、森山、池岡)が3人もいる…。

ラサール石井と*pnish*の関係について
土屋:ラサールさんと*pnish*の縁はとても深くて、長くお付き合いさせていただいています。
ラサール:*pnish*が*pnish*を結成する前から知ってるからね。
森山:その後も舞台の演出で関わっていただいています。
ラサール:てか、前はあと2人くらいいたよね?
*pnish*:よく覚えてますね!?
ラサール:「*pnish*」が出来たのは、イケメン俳優ブームが来るなんて誰も考えてない時代。当時はイケメンがグループ組んで何かすると、某事務所が(☆ツイッターには書かないでね☆)だったけど、それを打ち破ったのが『ミュージカル テニスの王子様』だったんだよね。(へぇー、となる青学3人)
土屋:当時はまだD-BOYSもなかった頃だよね。
池岡:15年前って言うと俺まだ5歳とか6歳…。
土屋:ちょうどワッシーがそのくらいに亮介と同い年だったよね。
佐野:ワッシーにもそんな時代があったんだね?
森山:でも当時からこんな貫禄あったよね。

▼舞台上で漏れてしまう○○について
鷲尾さん→「平和と!安定!」の決めゼリフのところで鼻水出る。
tuti→顔に唾ついちゃってたけど、拭いたらキャラが一気に崩れるから拭けない。
池岡さん→芝居全体のことで「亮介はどうなの?」と聞かれたのに、体液の話題の流れで「俺は鼻に汗が入って…」と話し始めちゃう。

Twitterからの質問?「Q:もし、自分が殺し屋になるとしたら、どんな動植物からネーミングする?」
ラサール:ナメクジ。粘着質で、仕事場に着く頃にはしおれてる。
森山:蛙。何、お前蛙にやられたの?みたいな感じになる。
鷲尾:鷲。猛禽類つながりだし。栄治さんには勝てそうだね。
池岡:「枯れたほうれん草」。え、でもどんな能力なんだろう…?(自分で言っておいて悩む)ラ「しおれたほうれん草じゃないから、抜かれてないってことだよね」栄「長いから略そう。カレホレでいこう。」
土屋:蟻。群れを作るのだ!(犬養声でドヤッ)
佐野:惚れさせ屋。惚れさせて別れさせるみたいな。→tuti「…あのー質問の意味わかってます?動植物だよ?人の話を聞きなさい。もう次に行きます!」

Twitter質問からの?「Q:もし自分が槿さんだったら、報酬をいくら受けますか?」
→そもそも槿の相場っていくらなんだろうね、という話に。
佐野:ゼロが7つつく金額だから、普通に考えて1秒1000万くらい…?
土屋:じゃあ90秒だと?
佐野:180億!→客席「ざわざわざわざわ」
→逆に10万円くらいの少額だったら槿さんはどんな力を出してくれるんでしょうね?
ラサール:歩いてたら膝がカクッてなるくらい?
森山:枝折るとか…ポキッて。で、ターゲットに当たってイテってなるくらいですかね。

▼ラサールさんから見た池岡さん。
ラサール:池岡君とこんな近くで話すの初めてだけど、カワイイねー。綺麗な顔してる。特にほっぺたがね、可愛いんだよ。
池岡:よくハムスターって言われます。
土屋:目は垂れてるしね!
池岡:(やっぱり言われたかー、みたいな顔)



≪4/25昼の回≫
・メンバーは*pnish*4人、Ry☆さん、影山さん。
・Ry☆さんとっても真面目なコメントされてて好青年でした。
・影山さんまだお若そうで初々しかった。コメントも言葉を選びつつ、時々噛みつつ、一生懸命お話してましたよー。

▼安藤兄について
影山:演出ですごいなーと思ったのは、舞台上にいる時の表現の仕方。安藤はしゃべらないまま舞台上にいる時間が長いから、その魅せ方をどうするかというのがポイントになってきます。
土屋:体育座りの時間が長いから、眠くならない?俺、「やあ」って声かけた時に影山君が顔上げなかったらどうしようって毎回ちょっとドキドキする。

スズメバチについて
森山:アクションシーンが見応えあるよね。細見さんと2人で袖で観てるんだけど、「ダメだ!マスター、鉄パイプじゃ無理だ!」って言ってる。でも、一回くらい逃げ切ってほしいな。そういう回があってもいいじゃない。



≪4/25夜の回≫
・参加メンバーは*pnish*4人、ラサールさん、細見さん。
・6人の掛け合いが丁々発止で安定感ありすぎ。

▼蝉と岩西コンビについて。
緊迫感のあるステージだからみんな緊張してるよね、という話になり。
細見:岩西事務所は出てくるタイミングが少し遅いから、緊張しないかと思うとそうじゃないんですよ。蝉役のだいきっちゃんと一緒に椅子に座って頭を抱えてる。で、出番になったら「うぇーい」って(頭の上で両のこぶしをハイタッチ)やって出てくる。(佐野さんと細見さんでその様子を再現)
ラサール:しかも蝉のパーカーがロングだから、椅子に座ってる光景が「あしたのジョー」みたいになってるよね。
佐野:(さらにその様子を再現)
*pnish*:岩西のビジュアルの再現率はすごいよね。
細見:風に吹かれてしまいました、みたいな感じだよね。すごい一生懸命髪の毛固めてるよ。


▼アクションシーンについて
ラサール:それにしても、緒方っていい奴だよね。一回拳銃で撃ってダメで、逃げりゃいいのにまた鉄パイプ持って応戦するんだもん。
鷲見:あきらめが悪いんですよね。
ラサール:その前に辰美がスズメバチにやられるシーン、実は首がもげちゃってるんだけど、それを実際に表現はできないから、ぶらーんぶらーんってなってからはけるようにしてるんだよね。
*pnish*:もげてるんだ、首(笑)
鷲見:スズメバチと蝉に緒方がやられるところは、結構勢いをつけて2人がやってくれるので、きりもみしながらはけます。


▼スタッフの「サクラちゃん」の天然ぶりが話題に。
土屋:俺、角度の関係で舞台の様子がわからなくて、出るタイミングをサクラちゃんにキューお願いしてるんだけど、ライトをサーって上下に揺らす感じなのね。それがちょうどラサールさんを頭からなぞる感じになってて、だから俺はラサールさんを見てタイミングを計ってます。
ラサール:俺けっこう重要だったんだね!?
森山:サクラちゃんと言えば、俺もキュー出してもらってるんだけど、槿が「押し屋」だからなのか、背中を「トンッ…」ってされる。
佐野:俺もあるよ。潤也を槿のところに連れて行くシーンで、「おせーなーまだかなー」って振りをやるんだけど、その時に袖にいたサクラちゃんに向かって「おーい」みたいなポーズ取る感じになって。サクラちゃん、「え?なんですか?」って感じでもう少しで舞台に出てきちゃう感じだった。本番中なのに。
森山:次回はもういっそ舞台に出てきちゃっていい感じだよね。千秋楽だし。



以上、トークレポでした。人によってあからさまに情報量が違うのはご愛嬌!